カナダ旅情

                                                        戸 井  有 眞

 この夏の初め梅雨の候には、わが「める碁会」の皆さんも日本を脱出し、長年連れ添った奥さんと共々に、海外旅行へと旅立った方々が多かったようです。その中のお一人、箱根連碁とニュー連碁に参加されている「戸井有眞」さんから、お便りを頂きましたので、皆様にその素晴らしい旅の一端をお知らせいたしましょう。
  このたび訪れたのは緑の山々と透き通るような湖の国・カナダです。まず、下の地図で確認しましょう。

                 

                     
          

  平成15年に現役を退任しその後、常任・非常勤顧問ということでまだ会社に籍はありますが、来年4月
から晴れて自由の身になります。
  仲間が言うには健康年齢71歳になるまでに早く旅行しておけとの事、これにまんまと引っかかって、殆
んど自由の身になった昨年から機会を見ては海外旅行に出かけています。昨年7月韓国、9月にシルクロ
ード、今年2月はスリランカといった按配です。今回のカナダ観光はひょんな切っ掛けで思いついた企画
でしたが、全旅程快晴に恵まれたうえ偶々7/1のカナダ建国記念日、7/4のアメリカ合衆国独立記念日に
遭遇し、旅行に花を添えてくれました。

  一昨日、カナダ旅行から帰ってきました。今回のカナダ観光は、私よりも花の方が好きな家内の為に
感謝の気持ちを込めて、花より団子の私が企画しました。足掛け9日になりますと写真も感動も沢山あって、
いっぺんには出来ませんので3回に分けて書かせていただきました。

  初日、ビクトリアの有名な「ブッチャート・ガーデン」を散策、バラを筆頭に無数の草花が咲き誇っていま
した。 「ブッチャート・ガーデン」では、 1904年この大庭園を作ったブッチャート氏の方針で一切花の名
前は表示しないとか。箱根連碁の皆さんは写真を見てお分かりになることと思います。バラは、ここでは一
年に一度しか咲かせないそうです。

             

          

                       
左右の画像はクリックで拡大表示

  6/29ー7/7、カナダ観光の続きです。6/30、バンクーバーからジャスパー行きの夜行列車「カナディ
アン号」の寝台車に乗り込みました。シャワー室は寝台車一車両ごと共有でしたが、部屋には洗面、トイレ
が付いており快適でした。
  また、カナディアン・ロッキーの壮大な自然のど真ん中を旅するため、車窓いっぱいに素晴らしい景色
が広がり、早朝の美しい景色も最高でした。夕食、朝食、昼食を車内レストランでいただきましたが、今回
のカナダ観光中でもっとも美味しい食事でした。

       

                       
左右の画像はクリックで拡大表示
       

  カナダは、北アメリカ大陸の北部を占める立憲君主制の連邦国家。イギリス連邦に加盟する。北は北極海、北西はバフィン湾とデービス海峡、東は大西洋に面し、南はアメリカ合衆国、西は太平洋と合衆国アラスカ州と境を接する。森林、石油、天然ガス、鉱物、魚類などの天然資源にめぐまれており、世界有数の工業国でもある。国名は先住民イロコイの言葉に由来し、「村」あるいは「集落」を意味するとされる。面積はロシア連邦についで世界第2位で、997万610km2。人口は3220万7113人(2003年推計)。首都はオタワ。

         

     
国旗の由来 : 中央のかえでの葉は18世紀以来国のシンボル。左右の赤はこの国が太平洋と
              大西洋に面している事を表している。

       首都 : オタワ 面積: 997万610km2 世界第2位 人口 : 3220万7113人(2003年推計) 
       言語 : 英語、フランス語 通貨 : カナダドル 
       日本からの移動
: 成田〜シカゴ(アメリカ)〜オタワ  移動時間 13時間10分

            


                 

      ジャスパーに一泊、レイク・ルイーズに二泊し あらためてカナディアン・ロッキーとブルーやグリーンに輝く
    幻想的な湖に魅了されました

      
  在職中、カナダはバンクーバーに一度行ったきりです。6月29日、成田発19:00のエアー
カナダに乗り込み、同日12:30にバンクーバーに着きました。
  その日はバンクーバー島のビクトリアに泊まり、翌30日バンクーバー〜トロント4400km強
を結ぶVIA RAIL カナディアン号の寝台車に乗車、バンクーバーを17:30に発ち、ジャスパ
ーまで3時間遅れ14:00に下車しました。
  ジャスパーは1時間すすんでいるので予定どうり11:00についても16時間半の乗車が何と
19時間半乗っていた事になります。


      

           カナディアン・ロッキーの山々  左3枚の画像はクリックで拡大表示

      24人のツアーでしたが、75歳と70歳のカップルが偶々東京の私の自宅から徒歩20分のところにお住まい
    とか。また、ご主人が大の碁キチと言うことで話もあい、道中初級者コースのハイキングも含めご一緒する機会
    が多かった事もいい思い出になりました。

      ツアーでしたので、これといったハプニングがある訳でなく平々凡々の旅でしたが、二つだけ印象に残る
    思い出がありました。その一つは、列車の遅れなど全く気にしない大らかな民族であることです。
      夜行列車の朝食をAM 6;30に車内レストランでとっていましたら、昼食はAM 11:30 とウエイターがいうの
    です。到着はAM 11:00ではなかったかと聞き質したら、汽車の到着が遅れるとの事。寝台車に戻ったら車
    内放送では「上手く行けばPM 2:00に着く」とのこと。日本の忙しない生活に慣らされた我々にはおよそ考え
    られない事ですが、後で聞いてみると4時間、5時間遅れはここでは当たり前の由。のどかかで平和、悠揚迫
    らざるこの態度、長らく忘れかけていました。
     二つ目は、お陰様で夕食、朝食、昼食と車内豪華レストランでいただけたことです。食事はこの車内が全旅
    程中最高に美味でありましした。これまた後で知ったのですが、カナディアン号のシェフは有名な人らしく、
    皆に羨まれたものでした。
      また、寝台車にはシャンペン、果物、お菓子があり、食べ放題、飲み放題の楽しい19時間半になりました。

 
     


              ナイアガラの滝を間近に見る     左右2枚の画像は拡大表示

     ナイヤガラに着いたのが7/4 日の夕刻で、その日は奇しくもアメリカ合衆国の独立記念日。対岸のアメリカ
    側でPM 10:00に夜空を染める綺麗な花火がいっせいに打ち上げられ、こちらカナダ側でも大勢の老若男
    女が見上げている滅多に見られない光景に出くわした事でした。

      何度もシャッターをきったのですが、メカに弱い私にこの感激を写真に収める事叶わず、残念無念でした。
    花火 が終わって、近くの繁華街を家内とぶらぶらしましたが折からのサッカーワールドカップ優勝はフランス
    かイタリアかで若者達がそれぞれの旗を立て車から顔を出して騒いでいる光景に、我々にもこんな時代があ
    った事を今更ながら懐かしく又ほほえましく思ったものです。
      世界が何時どんな時も平和であって欲しいものですね。


       

            ご夫婦のみ拡大表示        初級者ハイキングに挑戦 !!

       なお 7/3 「シャトウレイク・ルイーズ」のホテルから初級者ハイキングに挑戦した 件のご近所のご夫妻と
     我々のハイキング勇姿を添付させていただきました。
          
       7/1ジャスパー泊、 7/2-3 レイク・ルイーズ泊、この間カナディアン・ロッキーや湖のハイキング、雪上車
     で氷河へーーー。 7/4 ナイアガラ泊、 7/5 トロント泊。翌7/6日本に向けトロント発のエアーカナダで帰国
     しました。
      
                                                      (おわり)

             

        ご参考までに、カナダに関する資料を少しだけ付け足しました。

                                  国花

サトウカエデ

                              サトウカエデ

     北アメリカ東部原産の落葉高木。日除けや秋の紅葉を目的として広く植えられている。生長すると高さ25m
    ほどになり、中形の緑色の葉の裏面が銀色なのでほかと区別できる。秋の訪れとともに、深い切れ込みのは
    いった葉は明るい黄色にかわる。樹液を精製して、砂糖がつくられる。

                               国鳥

アビ

                                 ア ビ

      アビ(阿比) Loon 水にもぐるアビ属の鳥5種の総称。重量感のある嘴(くちばし)はまっすぐで、するどくとがり、
    体は長くて、がっしりしている。細くて短く、先のとがった翼と、短くてかたい尾羽がある。足は短く、3本ある前
    足ゆびには水かきがついている。足は体の最後部にあるので、地上をあるくことはできない。そこで、湖岸や
    沼や低質地に巣をつくり、水面まですべっておりる。

      巣は水生の植物を簡単に重ねたものが多く、メスは暗褐色からオリーブ色がかった卵を2個うむ。おもに魚
    を食べ、たくみに潜水して魚を追跡する習性から、ヨーロッパではdiver(ダイバー)とよばれる。
                     (写真はハシグロアビ)     
    
            なお、挿入曲は、カナダの国歌「おお、カナダよ」です。

                                                          編集 = ちはる