吉野山 鬼火の祭典

今年も節分が終わりました。冬と春と分ける節分、いつしか豆まきの行事になってしまいました。私の在所、奈良吉野山で第8回「鬼火の祭典」(2月1日〜2月3日)が盛大に行われました。
私はめる碁の皆さんをはじめとし、全国の皆さんの豆で追われた赤鬼、青鬼、黒鬼たちを吉野山蔵王堂で優しくかくまい、修験道役行者が法力と仏法で改心させる「鬼の調伏式」が終わった2月3日()行ってきました。
鬼はすでに改心しひれ伏し、我々人間と戯れる光景も見られました。吉野山では決して「福は内、鬼は外」とは言いません。「福は内、鬼も内」といって豆まきをします。鬼の心根は優しいのです。陽気に踊る鬼たち、金棒や剣などでお参りに来た善男善女の参拝者の肩や頭に触れ、無病息災の魔力を授けていました。
<採灯大護摩供(厄除火焚祭)>の儀式、桃の木の弓で邪気を払う儀式や松明を持って踊る鬼の踊りなど伝統の鬼火の祭典が繰り広げられました。鬼が豆まきする姿見た事あります?
吉野では鬼が豆まきをして人間がその豆を拾います。奇習です。鬼たちの<鬼の豆まき>に参加してきました。豆を拾う多くの人たち、しかも必死でまいた豆をつかむ人で危険極まりません。私はやっと顔の辺りで一つつかみました。豆撒きが終わったとき場内放送で豆袋の中に福引は入っているとのこと。一つだけ掴んだ豆福袋の中に酒一升瓶の大当たりくじが入っていました。酒の銘柄は改心させた修験道役行者に因んだ「行者正宗」の上撰でした。夕方、巻き寿司1本と鰯を南南東に向かい「囲碁が上達しますように」と心の中で唱え私の節分絵巻は終了しました。

@蔵王堂山門
A煙を散らす役行者
B鬼のおどり1
C鬼の踊り2
D優しく子供を見る鬼
E豆撒き