2010年 3月 10日
                  
・・・・・はげたか達のぬくもり・・・・
                                                   仙台  川原 富

 パソコンのメール機能を利用して碁の対局が出来る メール碁 にすっかりはまりまして云々・・・と良く聞かされます。これは碁の勝ち負けをゲームとして捉えながら時間に拘束されないで勝つ為の手段を模索する面白さ(ハードウエアー)と、"見えない相手"との交信から生ずる連帯性の安堵感(ソフトウエアー)とを巧みにミックスさせて碁の面白さを倍増させ、大衆化させた事が原因である・・と私は思っています。

事実私の場合、かれこれ40年以上にもなりますか、相変わらず見えない相手と飽きることなく対局して、相手からの着信に喜怒哀楽をパソコンにぶっつけ、こちらの送信が遅れない様強迫観念を抱きながら対局を楽しんで居ます。
交信手段も当初の郵便から電子メールに変遷したことによって対局者同士の位置も今では立体的にボーダーレスとなり、言語や文化の違いなど包含して交信情報をもまた自ずと変化し此れがまた 碁を楽しませる特性 を限りなく生かしています。      

とはいうものの私達のメールでも毎日の事であればその内容選択に苦慮する事もままあります。「よろしく」のお願い申請型・「今日は晴れています」の気象通知型・「家内とショッピングして来ました」の愛妻濡れ落ち葉型・はたまた政治や経済の社会時評を川柳で表す文化型・動画を用いて自分の思いを代弁させる黒子ユーモア型など多種多様です。
それでも交信してるうちに 「貴方はこんな体型の方でしょうねーー」
とメタボのCMから抜き出したような絵を描いてピタリと当てたりするから驚きます。
ともあれ 交信で碁の楽しさを知る私の事例の一部をここに揚げてみますのでメール碁のぬくもりを感じ取ってください。


* 私からの発信
・ ・・・ツバメの飛ぶ速度・・・・
春が来ると毎年の事ながら我が家にもツバメが来て巣を作ればいいのにーーと思うのですが、他人に言わせると"金持ちの家でないと作らないそうです"と・・。解ったような解らないような教え。ところでツバメの飛ぶ速度は、時速200キロも出るそうですが、急降下して獲物を狙う はやぶさ はどうしてあんなに速い速度を出せるのか、魚についても不思議に思っています。物理的に解明されているのでしょうかーーー何かの本にでも出ていますか? 何方か知っていれば教えてください。


* 複数の相手からの返信

1) 私の知り合いに物理学の博士が居ますので今度逢ったら聞いてみましょう。

2) 世の中にいろんな事を解明したい心は小学生並に若い頭脳を持ってる証拠・・、インターネットで検索すれば常識的な疑問には大体回答が出ています・・・専門書の紹介もあります。ツバメ が巣を作るのは金持ちというより災害に強い家と考えた方が理解しやすい・・。ネズミが火事の前に逃げ出すとか、地震の前にナマズが騒ぐとか、モロコシの木の根が台風が来る年は丈夫になってるとか、自然界の生物が予知能力を持っているーーという話は昔からよく聞く話で、本気で研究している科学者も居るようです。ツバメなどが速く飛べることも、プロペラ飛行機の原理を考えればそれ程不思議な事ではないと思えます。

3) (イ)水平飛行で最も早く飛ぶ鳥は、ハリオアマツバメかも知れない、時速110キロに達すると言われ東南アジアに分布して日本では夏島で生息し主に北海道に見られる。冬はオーストラリアに渡る。
(ロ)地球上で最も高速で飛ぶ鳥は、ハヤブサで時速200キロであるーーと言う声が高い。体重1キロ弱のハヤブサが両翼を折りたたみ尾羽を閉じロケットのような姿勢で1500メートルの高空から急降下した時には、時速385キロに達すると計算された。

4) カブト虫が飛べるのは航空力学的にはおかしいーーという学者も居る。 魚は生物生態学に属するから・・・。

5) ツバメが巣を作りに来てくれるには何らかの条件があるのでは?    飛行機の場合は、スピードを出せる第一条件は翼面荷重(機体荷重/ 翼面積)がより大であること。第ニ条件は推進力がより大であることーーでしょうか、鳥も同様でしょう。

6) 碁の方が陥落寸前でその様な事に答えてる余裕がありません。

7) 問いかけは変わっていて難しいのです。

この様に私の愚問にも対局者は一生懸命調べて返信してきました。
ありがたいですねーー。

脇道にそれますが、私の碁の手合い成績は只今14連敗で自己記録更新の最中です。当然の事ながら評価点数はをば大幅に下げられ相手を喜ばしていますが、その相手がなんとこの猛禽の はげたか連中 ですからいささか不憫に思ってたかも知れません。

日本のロケット"はやぶさ"も満身創痍ながら地球に向かって飛行しているそうですし、ツバメも安全か金持ちだからか知らないけど、その内私の家を視察するに飛び回る日も来るでしょう。まあ 優しいはげたか達に捕食されない様メールでも頑張ってみます。
                                              ・・・オワリ・・・