佐藤敏宣さん 絵画の世界

                                                 ライター 千遥



  皆様 こんにちは。今回は囲碁の傍ら、絵画(油絵)を嗜まれる佐藤敏宣さんをご紹介致します。制作のペースは月に1枚だそうです。
 予め申し込まれれば、素晴らしい作品を無料で手にすることが出来そうです(^o^)。

 下記に佐藤さんのメッセージを掲載致します。どうぞ、佐藤さんの素敵な画家人生をお楽しみ下さい。

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 絵を始めたのは、60歳になった時です。取引先の部長さんと飲んでいるとき、その方に勧められて「三越」のカルチャー・センターに、無理矢理引き込まれて入会したのが実態です。というのは会員が20名であり、うち女性が17名、男性が3名(今は、5名に増えました)なので、男性を増やそうとした事と、自分より下手なのを入れたい、という思惑があったようです。
 従って、全くのど素人が入会したわけです。

 先生は独身の女性で、櫻田久美(日展・評議員)さんといい、とてもチャミングな方だったのです。私より3つ年上ですが、とにかく褒め上手なので、なんとか今まで描いてこられたのが現状です。そして、写生旅行と称してオランダ、イタリアに出かけたり、国内では上高地などの旅行にも行きました。

 お父さんも画家で、櫻田精一(熊本出身・戦後は千葉・野田に永住。日展・参与。つい最近、千葉県立美術館で生誕100年の展覧会を開催)です。そのようなわけで、いつも楽しく描いてます。
 さて描いた絵は、月に1枚。年に12枚出来るわけですが、保管場所もないので燃やすか塗りつぶして、また上から描きます。塗りつぶしたキャンパスは、厚みが出て油絵らしくなる場合もあります。今までに3枚だけ、欲しいという方に上げました(額は相手持ちです)。

 好きな絵は、基本的には自分で納得出来た絵です。人物なら緑の女性、風景なら、夏の焼き岳、そして平潟の港(あとで、お見せします)などです。

 1号はハガキ1枚の大きさですが、プロは展覧会に出すのは100号以上です。また県展などの展覧会も、50〜80号でないと受け付けてくれません。ただ私たちは素人ですから、趣味の世界です。ですから人物なら15号、風景なら8号、静物なら6号の世界で描いてます。

 今まで年に1回、銀座で20人の絵を展示してグループ展をやってきました。(今年で10回、但し先生の都合で今後は不透明)名前は「グループ煌(コウ)」。年老いても輝いて生きて行こうの意味で、つけました。
ところで、このグループの平均年齢は70歳前後です。今後も、付き合いは続く予定です。先生も含めて。


           

           先生の主催する絵のグループ「日洋会展」(新国立美術館)での
        先生の絵の前にて 
先生の絵は、「芽吹きの頃」(120号)

    お住まいが醤油で有名な野田なので、近くの利根川べりの春の胎動を描いたものです




            ***** 春夏 上高地の山々 *****

         
          
 
                         「穂高連峰」 (8号)
 
                  昨年6月に上高地に行った際描いたもの
      「焼岳」と「穂高」を描いてきたのですが、
焼岳は思うように描けなかった
 
              

             
2年ほど前の「五月の八が岳」 (8号)

             連休を挟んで、暑いくらいによい天気でした

               

                   
夏の焼岳 (6号)
   
               
 現地でスケッチして家で油絵にする
          



                         ****** 人物 ******

     モデル嬢を囲んで20人の人が描くので、描きにくい場所が当たることもあります
         でも、どこからも見やすいように、ポーズをとってくれます

        20分ポーズをとり、5分休み 1日、約2時間で終わります
   そして1ヵ月に4回、1枚の絵は8時間で描き上げることになります ヌードも同じです

   ここに人物画が5枚ありますが、「バンダナのひと」と「緑の着衣」は まーまーですが、
    他の絵は苦労したわりには、満足できておりません・・・人物は、本当に難しいです


     

               
モデル嬢 いずれも (15号)

              
モデルさんも、いろいろいます 

                でも皆さん、とても明るく
            私たちの描きやすいように、気を使ってくれます

            

     

        
モデル嬢 (15号) 左 ジャカルタの女 右 パンダナの女

           パンダナの女(ひと)は、グループ展に出しました 
           
           それを見た先輩がどうしても欲しいと言うのです
        孫にも衣装という事で、立派な額を買っていただいて嫁に出しました

            いまでも先輩の家の玄関に飾ってあります


           

        
モデル嬢 教室で描く緑の着衣 (15) (佐藤画伯のお気に入り)

            
緑のショールを着けているこのモデルさんは、
            鏡台の前に横臥した裸婦と、同じモデルさんです
       
          私達の教室も先生が高齢のため、来年春で終わる予定ですが、
            月一回くらいは皆で集まろうと、話し合っています
          
          私たちの絵は上手くなろうとしても当然、限界があるわけで
         どこまで楽しく描けるかという事に、主眼をおいて精進しています


       

           
モデル嬢 今月のテーマ「ヌード」(15号)
           
 
         
  1ヶ月4回あり 一ヶ月で仕上げます 今日は2回目です
         前回デッサンをして木炭をフクサチーチで、キャンパスに止めました
               いよいよ絵の具を塗っていきます
          
          裸婦の明暗がどう描けるか・・・いつも悩みながら描いてます

       

           モデル嬢 今月のテーマ「ヌード」
(15号)
           
         このモデルさんは、なかなかボリュームがあり、非常に魅力的でした
             その反面、とてもチャーミングで、最後には歌を歌って帰りました



               ***** 街並みと風景 *****

          

                
奈良「二月堂への道」(6号)

              絵の仲間と4年まえに奈良へ、2泊3日で
                旅行に行った時に描きました。

          

               
ベルギー「ブルージュ」(6号)

         

               新緑の小石川公園 (15号)

   

     平潟の港  (6号) 
   
          平潟は、茨城県と福島県の県境にある港 
      岡倉天心が大観などを集めた日本美術院で有名な「五浦」、六角堂の裏側にある
                天然の要港(入り江)

      幕末、官軍は会津攻撃のため、上陸した港 今、鮟鱇なべで有名
     私の一番好きなスケッチ場所 近くに野口雨情の生家、勿来の関などがあります
   


               ***** 静物 *****

        

        
「夏の風物誌・貝のうえに乗った振られ人形と蛸壷」(6号)

                まだ鮮明さが足りないのですが・・・
             フラッシュがない方が、いいのでしょうか・・・
      
          

          
 夏のひと時・・・ワインと、にんにく(8号)

        「夏バテに、にんにく料理でワインを飲んで、コーヒーはいかが・・・」


           

      
秋の収穫・・・「とうがん、かぼちゃ、隼人うり、からすうり」(6号)
         
                    〜 おわり 〜