「中禅寺湖畔のクリンソウ」です。
クリンソウはサクラソウの仲間で、北海道、本州、四国の山間部湿地に
生息する多年草です。
中禅寺湖畔千手が浜は野生クリンソウの群生を見ることが出来る数少ない
名所でした。しかし、近年の鹿害増加に伴い被害が増えてきました。
以前は「クリンソウは鹿が食べない」というのが常識でしたが、鹿の頭数が
増加して、餓死寸前になると何でも食べるようになったそうです。それも
クリンソウの花は食べず、茎だけを食べるのです。美しい花には毒がある!
野生のクリンソウが見る見る減ってゆくのを見かねた地元の農業経営者
伊藤氏が自分の庭に鹿防御ネットを設置してクリンソウを保護。
今着々と回復途上です。男気を見せ、入園料なしで開放しています。
クリンソウは五重塔の先端に飾られる9個の銅製の輪っか「九輪」と形が
似ていることから付いた名前ですが、実際には2〜3輪のものが大部分で、
多くてもせいぜい5輪くらいですね。