東西対抗戦 連碁メール傑作集
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                                                編集 : ライター千遥



 なにやら波乱を予想させる2011年の年頭である。政治も経済もチグハグで、我々庶民は生活の防御に忙しい。政財界のトップに立つ人々の日本をリードする気構えがまるで見えない不透明な社会だ。でも嘆いていても仕方ない。

 元気をもたらすものは毎日の生活を真剣に生き、それぞれの個性ある能力を人の為に役立てることだろう。これまで蓄えた人生経験を己の胸の中に仕舞いこんだまま、墓場に行ってしまっては、子どもや孫たちには何の財産も残したことにはならない。みながその気持ちになれば、いまや沈没寸前のようにも見えるわが日本も、往年の溌剌たる「世界に冠たるニッポン」を取り戻すことが出来る、とオッサンは思っている。


 今回は細く長い国土を名古屋を中心に、西と東に分けてメンバーを作った東西対抗戦の連碁。その中から、3人の方の年初のメッセージをお届けいたします。編者の怠慢により、掲載の時期が遅れたことを深くお詫びいたします。

                
 
 トップバッターは、メンバーの中でも最北端(仙台)にお住いの西平哲男さま。本人は謙遜されるが、める碁会でも一、二を競われるカメラマン。いや、写真家と呼ばれる存在なんですね。囲碁はもちろん、多芸、多才なことは言うべきもありません。

                       

   東西連碁の皆様へ
 あけましておめでとうございます。千里先生はじめ伯爵様・仙人・芸人・自遊人・シングルプレイヤー・マイペース型・・ それぞれ個性をお持ちの皆様、昨年は十分楽しませていただき、ありがとうございました。
  本年も楽しく、愉快に参加したいと思いますのでよろしくお願いします。ヘボ写真家入りの小生は白鳥をハート型に撮ろうと思いました下の画像をご覧下さい。

                   

カメラマン曰く--「もっと相手に合わせて首を曲げろ」。忙しい時に邪魔するなってんだ」。--オスのお言葉。
ごもっともでした。 トホホ---(^O^) 本年もよろしくお願いします。
                        (注) 「先生」とは中国語では「○○さん」という意味です。
                 

 続きましては、める碁会でも「文人」といえばこの方しかおられないであろう。プロにも負けない素早さで、何事にも臨機応変で対応可能な異能を持たれる港横浜在住の福山逸夫さま。この方、詩人?歌人?作家?....。それはオッサンにも分からない。

 当連碁では敬意を込めて福山伯爵と呼ばれておられる。この長文と内容には、「みのもんた」もビックリだろう。


         <川柳と狂歌と四字の熟語にて 年賀挨拶申し候
 
 
  連立無核 れんりつないかく (連立内閣)
   民と国 連立内閣つくれども 何が核やら 誰が主やら
 
  パス
 
  誤字空男 ごじからおとこ (五時から男)
   新人に 書類書かせば 誤字だらけ アフターファイブは 水を得た魚
 
  飲み屋まで 迎えに行って それっきり それもそのはず 店主ミイラー
 
 み 苗字対等 みょうじたいとう (苗字帯刀)
   女性から 夫婦別姓かしがまし 同姓だとて すでに対等
 
 な 内憂外米 ないゆうがいまい (内憂外患)
   米農家 TTPへの参加には 何が何でも 絶対ハンターイ
 
  妻飾権備 さいしょくけんび (才色兼備)
   妻族は 化粧衣装に専念し 家庭内でも 権威備える
   夫族 地盤低下にリベンジだ 復権に向け いざ立ち上がれ
 
 ん パス
 
 し 新築夢外 しんちくむがい (人畜無害)
   あきらめた 出世 愛人 「マイホーム」
   
 ん パス
 
 ね 年末少与 ねんまつしょうよ (年末賞与)
   ボーナスが 出ることは出た 一寸出た
 
 ん パス
 
 あ 哀円危円 あいえんきえん (合縁奇縁)
   円哀れ ドルが強けりゃ 円弱く 日本経済 危機の崖淵
 
 け 経危体削 けいきたいさく (景気対策)
   倒産の 危機にさらされ 日航は リストラで身を 削る羽目へと
 
 ま また今年 遊びに来いと 世辞を言い 本音は二度と 来て欲しくなし
 
 し 振術一朗 しんじつイチロー (真実一路)
   10年も 続けて200 安打打つ 鈴木一朗 打撃神様
 
 て 点勢仁後 てんせいじんご (天声人語)
   点数が 我が勢いづいて 人徳が 影を潜めた 戦後教育
 
 お 億慢庁舎 おくまんちょうしゃ (億万長者)
   都庁舎は 傲慢ズラの象徴に 見上げる思い われ一人かや
  
 め 明治威信 めいじいしん (明治維新)
   国際の 社会における 日本(にっぽん)の 威信凋落 嘆き悲しき
   明治は遠く なりにけるかな
 
 で 電話塊銭 でんわかいせん (電話回線)
   ドラ息子 ダイヤルQに はまり込み 請求書見て 親はビックリ
 
 と 突然天意 とつぜんてんい (突然変異)
   あの工事 あのゼネコンに 発注は 天の声なり 神の声なり
 
 う 海染山染 うみせんやません (海千山千)
   環境を 汚染したのは どいつだよ 昔の海を 山を返せよ 
 
 ご 五里無駐 ごりむちゅう (五里夢中)
   自宅から 五里の四方に 駐車場 持てぬお方の 生活やいかに
 
 ざ 残業革命 ざんぎょうかくめい (産業革命)
   好況は 残業につぐ 残業だ 不況は一転 定時退社だ
   弱き者 汝の名は 宮仕えなり
 
 い 一児停止 いちじていし (一時停止)
   中国の 一人っ子政策 またの名を 一児停止と 呼ぶぞおかしき
 
 ま まあまあと 一手打つたび 酒さして 碁敵つぶす これぞ妙案
 
 す 好きやねん 囲碁には三つ 楽しみが ザル碁相手の講釈碁 
   石を取るとき 美女と打つとき
 
 こ 高騰驚育 こうとうきょういく (高等教育)
   教育費 驚くほどに かさむなり こども手当ては 満額よこせ
   
 と 殿様変流 とのさまかえる (殿様カエル)
   熊本の 殿様総理で 日本は 流れ変わると 沸いたっけ
   今また同じ てつを踏むのか
 
 し 愁職戦線 しゅうしょくせんせん (就職戦線)
   大学は 出たけど いまだ内定を とれぬ若者 哀れ新年
 
 も 模範快投 もはんかいとう (模範解答)
   斉藤は 勇気(祐樹)をもって 投げ込めば 新人王は 夢でないぞよ
 
 ど 独子貴族 どくしきぞく (独身貴族)
   一人っ子 ブランド服で 習い事 今の子供は 貴族さまさま
 
 う 雨天結構 うてんけっこう (雨天決行)
   長雨は もう結構だ いや違う 旱魃に雨 これぞ結構
 
 ぞ(そ) 躁裏大臣 そうりだいじん (総理大臣)
      菅さんは 表の総理 その裏で 操りまわす 官房長官
 
 よ 与党苦肉 よとうくにく (羊頭狗肉)
   ねじれたる 国会対策いかにせん 苦肉の策に 何が飛び出す
 
 ろ 露出過嬢 ろしゅつかじょう (露出過剰)
   魅せたがり ミニスカートに へそを出し 次はどの辺 見せてくれるか
 
 し 書中眩暈 しょちゅうめまい (暑中見舞)
   昨年の 夏の猛暑は 思い出す その度だれも 目がくらむなり
 
 く 空港明媚 くうこうめいび (風光明媚)
   国際化 された羽田の 空港は 明るく広く美しく
   明日の日本の あらまほしさよ 
 
 西崎様、皆々様、大変お待たせしてしまいスミマセンでした。最後に、皆さまをはじめご家族皆々様に、日野原重明先生にあやかりまして、無病百歳(無病息災)であられますよう心からお祈り申し上げます。
                         福山 逸夫
                      fukuyama@ttmy.ne.jp
                      tel・fax 045-892-1422


              


 このたびの締めは、当連碁メンバーでは最南端・福岡にお住いの西崎健一郎さま。西崎先生は、北の西平先生とは会社も同じの同期生。最高の好朋友(親友)だ。とにかく負けず嫌いだから? 囲碁も強くなる。師匠は西平先生だったらしいが、今や師匠を抜く力とお聞きしている。

 オッサンも本因坊戦や自由対局でお相手させていただいたことがあるが、歯が立たなかった。とにかく攻めが鋭い。
 当時初段だった先生は、いまや堂々たる三段。実力は四段と認識している。本因坊戦などでは、高段者もおちおちしてはおれないことと推測する。すべてにオープンな方なので、奥さんやご家族の写真も一般公開される。ということで、本稿でも掲載させて頂くことにした。そのうち、カメラも師匠に追いつくことでしょう。




  皆様、明けましておめでとうございます。
 今年も連碁を楽しむのは勿論、写真を始め、色んな作品や会話、出来事のやり取りを自分なりに面白く受け取りたいと思っています。それにしても福山さんの言葉の遊びでの賀状には脱帽です。恥ずかしくて我が賀状は披露できません事、お詫びいたします。
 
 今年は不肖私、満70歳、古希を迎えました。神社には数えの去年と書いてありますが、世間では専ら満でお祝いされているようですが、皆様の経験、周囲では如何ですか?
 
 年末に別府へ一泊で家族全員で行きました。その道中で急に息子からこの旅行は古希の祝いを兼ねていると言われ、嬉しいやら何となく気恥ずかしい車中でした。最初は2台の車で行く予定でしたが、大雪予報の為に、JRに変更しました。旅館の前で撮った家族写真を送らせて貰います。


            
          左から私、次男の嫁、次男とその娘。長男の嫁、その子供、家内、長男です
 
     今日、みのもんたの番組での川柳を書き留めました。
     「かぎ締めた 財布も持った 明日だった」「早くして だったら荷物 何か持て」
     「別腹は いくつあるんだ お母さん」「名所見る その場で娘 メール見る」
   意味が解からなかったもの → 「嫁ナビは 切れる怒鳴る 機能付き」
   ドキッとしたもの → → → 「ここ来たな 懐かしむ父 母「『誰と』」

         

           める碁会読者の皆様 ここまでお読みくださり真に有難うございました。

           
「もしかして もしかして 最後の作品 先生の?」